Virtualization Fundamental (2016-04-20)

1. Virtualization
Fundamental
HASUNUMA Kenji
k.hasunuma@coppermine.jp
@khasunuma

2. 仮想化とは?
What’s virtualization?

3. 本当は何台?

4. 本当は何台?

5. 仮想化の本質
見えているもの 物理的なもの
• 物理設計に縛られない論理設計
• 論理設計の変更に強い物理設計

6. 主な仮想化テクノロジー
• ハードウェア仮想化
• デスクトップ仮想化
• アプリケーション仮想化
• ストレージ仮想化
• ネットワーク仮想化

7. ハードウェア仮想化
• 1台の物理マシンに複数の仮想マシン
を構築する
• 利用者には、複数のマシンが動作して
いるかのように見せかける
• もっとも歴史が古く、普及している

8. デスクトップ仮想化
• リモート・デスクトップの発展形
(英語略称: VDI もよく用いられる)
• 多数のユーザーに対して異なるデスク
トップを提供する
• シン・クライアントの基盤技術

9. アプリケーション仮想化
• 代表例: Java仮想マシン (Java VM)
• OSごとのAPI差異を吸収する
• OSから見れば単なるプロセス
• コンテナ仮想化(Docker, Solaris Zone,
FreeBSD Jail)へ発展

10. 仮想化の歴史
History of virtualization

11. 集中処理 ( 50∼)
限られたリソース
「バッチ処理」で効率化

12. 仮想化の登場 ( 60∼)
IBM CP/CMSの登場
複数のOSを同時実行=仮想化の元祖

13. こぼれ話
• CP/CMS時代のOSは単一ユーザー用
• Multics = マルチユーザーOS (TSS)
→見事にコケる
• 元Multics開発者が趣味でUnixを開発
→大ブレイクし、後発のOSに影響

14. ダウンサイジング ( 90∼)
ホストによる集中処理から、
小型コンピュータによる分散処理へ

15. 再び集中処理へ ( 00∼)
サーバーに処理が集中
「サーバーのメインフレーム化」

16. ハードウェア仮想化
Hardware virtualization

17. ハードウェア仮想化手法
• ホストOS型 ※簡易な検証環境向き
• VMware製品 (w/o vSphere), VirtualBox
• ハイパーバイザー型 ※実運用での主流
• Xen型 : Citrix Xen, Microsoft Hyper-V
• ESXi型 : VMware ESXi (vSphere)
• KVM型 : Linux KVM

18. ホストOS型

19. ホストOS型の特徴
• 既存のOS上にVMMを構築できる
• 歴史が古く、多くのゲストOSに対応
• ハイパーバイザー型に比較して効率が
悪く、実運用に向かない

20. Xen型
Dom0はVMM
を制御する

21. Xen型の特徴
• ハイパーバイザー型としては実績豊富、
Hyper-Vも基本設計はXenベース
• 準仮想化が基本だが、完全仮想化も利用
可能
• 実運用では、いかにDom0の消費リソー
スを小さくするかが

22. 完全仮想化と準仮想化
(準仮想化)
(完全仮想化)

23. 完全仮想化
• Guest OSが提供するドライバーを利用
• VMM側はハードウェアのエミュレー
ションに徹する
• 内部で小細工 = パフォーマンス低下
→仮想化支援機能(Intel VT/AMD-V等)

24. 準仮想化
• VMMが提供するドライバーを利用
• VMM側は最小限のエミュレーション
→高いパフォーマンス
• XenやHyper-Vでは可能な限り準仮想
化を検討すること

25. ESXi型
管理専用OSは
必須でない

26. ESXi型の特徴
• VMM本体を極小化、ゲストOSへ割当
可能なリソースは最大
• Intel VT/AMD-V等の仮想化支援機能が
必須
• ハードウェアとの相性問題がシビア

27. KVM型
Linuxカーネル
自体をVMMにし
てしまっている

28. KVM型の特徴
• Linuxに搭載（カーネル2.6.20∼）
• LinuxカーネルそのものをVMM化
• 原則として完全仮想化のみサポート
(当然Intel VT/AMD-Vは必須)

29. 仮想化に関する考察
Virtualization

30. 仮想化のメリット
• リソースの有効活用
(基本、コンピューターは暇している)
• 物理的なサーバー数の削減
(旧OSの集約、開発環境のサーバ統合)
• ハードウェアやOSの差異を吸収

31. 仮想化のデメリット
• 仮想化技術そのものには目立ったデメ
リットはない
• 「その案件、本当に『仮想化』
が必要ですか？」
• 仮想化は決して「銀の弾丸」ではない

32. 仮想化で注意したいこと
リソース配分に要注意
「物理マシンのリソース」
＞「起動中の仮想マシンのリソース」
仮想化環境上でさらに仮想化しない
→通常、何がおこるかわからない

33. 仮想化の向こう側
Beyond virtualization

34. クラウド = 究極の仮想化
• クラウド データセンターの仮想化
• クラウドではすべてが仮想化
• 必要なとき、必要なリソースを調達
• 場所・時間を問わずアクセス可能

35. クラウドの副次的効能
大規模クラウドは世界展開
• 負荷平準化:
東京が日中繁忙期でもNYは夜間閑散期
→NYの余剰リソースを東京に回せる
• 災害対策:
ある地域が被災しても、他地域のデータセ
ンターがバックアップ

36. クラウド利用時の注意点
• 事業者と利用者の信頼関係が第一
• クラウドのサービスは多種多様
IaaS, PaaS, SaaS, etc.
• 「クラウドありき」でなく、システム
を効率よく実現する手段

37. Virtualization Fundamental
HASUNUMA Kenji
k.hasunuma@coppermine.jp
@khasunuma